顧客が重要視する企業姿勢とエンゲージメント施策 #3

前回アップした記事で、弊社が実施した調査より生活者が望む企業姿勢としていくつかのポイントを挙げました。(詳しくはこちらをご参照ください。)今回は、2に関する事例紹介を行います。生活者とのエンゲージメントを高めるにおいて重要な企業姿勢として下記があげられています。

  1. 「トラブルや問題に対しての誠実な対応」(全体の54%)
  2. 「企業のビジネスが社会や環境に及ぼす影響にたいする責任」(38%)
  3. 「各種情報のオープンな開示」(33%)
  4. 「建前ではなく、本音を感じること」(30%)
  5. 「トップの人柄や、経営哲学・理念」(28%)
  6. 「世の中を良い方向に変えたいという意欲」(25%)

1に於いては不祥事の対応がその後の企業の活動に大きく影響することが大きくなってきていますが、前回事例としてはソニー損保をあげました。今回はアンケート調査で二番目に多かった「企業のビジネスが社会や環境に及ぼす影響にたいする責任を取り上げます。

我々が実施したCSV Survey 2016では社会的課題に興味・関心がある人が全体の67%を占めました。(対前年比2ポイント憎)これは昨年より一層深刻化した環境問題、食品廃棄物問題など多くの社会的課題が身の回りに起こってきたことを反映したものと思われます。従来は「CSR」がこの事項の役割を担っていたと思います。しかしながら、下記の理由で生活者との共有価値にはなっていないのが現状です。

  • 企業の義務・責務という側面が強すぎて守り的(ディフェンシブ)なイメージを持たれている
  • 企業の商品やマーケティングと絡んだりすることがないので一般生活社が知る機会が少ない
  • ビジネスの循環に組み込まれていないので社内での扱いが小さいところが多く、戦略的でないために、一部の人たち、部署の慈善活動になってしまっている
  • 上記故にWEBでの扱いの多くは年次レポートの一部にあるCSR活動の表記を行っているだけで、かつ、多くがPDFになっている

日本の多くの企業は「善意は黙ってやるべし」的な思想が強いため、積極的にアピールをしないということがベースにはありそうです。また、そもそもこういう「いい活動」が本業との関係性が薄い中で行われているということもあります。

コトラーのマーケティング3.0では企業の理念や価値などの重要性が強調されていますが、我々の調査でも企業の姿勢が生活者、顧客の商品選定理由に大きく影響を与えるようになってきています。そもそも企業自体が社会課題の解決にコミットしなくてはならない時代なのです。

この領域を積極的に行っているのがこのブログでも何回も紹介しているUnileverやNestleなどのグローバル企業です。特にUnileverは、2010年には成長とサステナビリティを両立させるビジネス・プランとして「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン」を発表し、積極的にビジネスの成長と社会課題の解決の両軸を経営やマーケティング戦略の柱に入れています。そしてその活動をWEBでも積極的に生活者に訴求しています。それがUnilever Bright Fututeというオウンドメディアです。

Brightfuture.png

このサイトにはUnileverの各ブランドがコミットしている社会課題解決に対して何を行っているかの活動が紹介されています。これらのコンテンツは単なるCSR的な活動報告ではなく、読みやすいコンテンツとして編集され、動画等も多く活用されています。そして生活者が賛同の意を表するボタンとして「I’m In」ボタンがあり、これがソーシャルへのシェアボタンとなっており、賛同した人の友人に伝わる仕組みになっています。共有価値の共創のベストプラクティスだと言えます。現在賛同者は2億9千万人以上(サイトの上部カウンターに表記)で、これらの仕組みでシェアした人の友人に口コミで広がっていっています。

これ以外にUnileverの子会社になりますが、このブログでもよくとりあげているベン&ジェリーズも大変参考になります。特に彼らは気候変動問題解決に関しては大変力を入れており下記のように自社サイトでも「B&Jの価値観」と題するディレクトリーの中で自社の信じる価値や社会課題解決のためのアクションなどが、わかりやすく、語られています。

ベンジェリ.png

また、自社サイトいがいでもソーシャルで投稿あるいは広告でもこのようなコンテンツを共有し、自社の価値をファンとの共有価値にする努力を行っています。

screenshot-www.facebook.com 2016-10-03 10-28-18.png

ベン&ジェリーズではこれ以外にも日本の選挙における若年層の投票率の低さを取り上げ、投票して来店したらアイスクリームをプレゼントするというようなプロモーションも行っています。今後より一層社会課題解決に関心を持つ層が増える中、しっかりとコミットし、それをサイトやソーシャルで共有することは、マーケティング上でもとても大切なことだと考えます。

 

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